最終回放送記念CASTインタビュー
【田中理恵編】

田中理恵(たなか・りえ)プロフィール
1979年1月3日、北海道生まれ。dramatic department所属。主な出演作品は『神八剣伝』(1999/ユーミ役)、『デュアル! ぱられルンルン物語』(1999/真田三月役)、『鋼鉄天使くるみ』(1999/サキ役)、『WILD ARMS TV』(1999/マチェーラ役)、『マイアミ・ガンズ』(2000/科研娘役)、『AMON デビルマン黙示録』(2000/ミーコ役)など。近作は「アニメコンプレックスNIGHT」枠で4月放送開始の『鋼鉄天使くるみ2式』(サキ2式役)、『花右京メイド隊』(マリエル役)。『破壊魔定光』のED曲「好きだった歌のように」も収録されたファースト・フル・アルバム『Garnet』大絶賛発売中! オフィシャルHPへはここをクリック!


――今日が最終話のアフレコだったわけですが。シリーズ全話、終わってみてどうですか?

田中 まだ終わってほしくないな、というのが正直なところです。このままで終わりたくないなって。アニメが始まる前に原作を読んでいた頃から、定光君がすごく好きで。だから、このまま切ないまま終わっちゃうのかな~って。余韻がある最終回だとは思うんですけど、自分の中ではですね~、実際に描かれている後まで、やよいが定光のことを覚えてて、それでふたりがくっつく! そこまでやりたかったなぁって。なんてことを考えてました。だから、この先もまたやってほしいです。演じてるときも、やよいの定光への想い、ちゃんと伝えられるお芝居になってるかなって、ずっと思ってましたから。

――では『破壊魔定光』という作品全体の感想をお願いします。

田中 私、オンエアも欠かさず観てたんですけど(笑)。なにか、懐かしい感じを受けました。あ、悪い意味じゃなくて(笑)。音楽もなんていったらいいんだろう。よく言えば、懐かしい。ダサいけど、カッコよくて、作品とすごく合ってていいですよね。それから、とにかく定光君がカッコいい! ヤンキーなのに、どうしてこんなにカッコいいんだろうって(笑)。ヒーローって、やっぱりカッコいいですよね。

――印象に残ったシーンを教えてください。

田中 このシーン、てことじゃないんですけど……いちばん印象に残っているのは、定光と接触するうちに、それまでの、ヴァルチャーと融合したやよいじゃなくて、本来のやよいちゃんのキャラが少しずつ見えてくるところ。定光に「殺しをやって楽しいのか?」って問い詰められても、自分の本心を明かせないところとか……うん、すごく印象に残りました。

――神代やよいは非常に重要な役ではあるんですけど、実際の出番自体は決して多くはありませんでしたよね? そのあたり、どうでした?

田中 そうですね、出番、少ないですね~(笑)。でも、観た人に印象深い役柄だとは思います。台詞も少ないけど。最初は悪役っぽい感じで出てきますよね? 流刑体も殺しまくるし(笑)。ホントにヒロインなのかって思うくらい。でも、定光君と接触することで、封じ込められていた心が蘇って。神代としての心と、ヴァルチャーとしての存在、その葛藤が出てきて……最後のほう、定光のことを本当に愛しているんだな。「好き」じゃなくて「愛」だと思いました、あれは。自分の身を挺して人を守るって、なかなかできないですよね。やっぱり、あれは「愛」だと思います。私、けっこう役に入るほうなんで「言いたくても言えない役」だと、ホントに辛くて。だから、「殺してをやってて楽しいのか!」って問いつめられたときは、「違う!」って喉までは出かかるんですけど、脚本に台詞が書いてないんで(笑)。

――やはり、神代のキャラクターは難しかったですか?

田中 はい。実際やっていて、監督さんからも「もう少し裡に秘めた感じでやってください」って言われることが多くて。やっぱり、心で思っていることと、実際に声として出しているものが違うので、なかなか感情の表現が難しいです。心情を考えながらも、やっぱり「滑舌ちゃんとしなきゃ」とかも考えちゃいますし(笑)。最後のほうなんかで、定光にどんどん心を明かしていくところ、ありますよね? そこは(普通の)「女の子」に戻って、神代を演ってくださいっていわれたんです。素でやればいいところなんですけど、それはそれで、初期のやよいとのギャップがあったので、難しくて。演ってみても、それでいいのかどうかわからなかったけど、OKが出て。でも、後でオンエアを見てみたら、割と感動しちゃったりして(笑)。

――完成したフィルムを見るのは好きですか?

田中 もー、かなり楽しみにしてます。ビジュアルワークスさんに録ってもらって、そのビデオで一回見せてもらって、オンエアでもまた見てます!

――オンエアだと、『定光』終わってすぐ、田中さんのアルバムのCM流れますけど……どんな感じですか?

田中 アフレコ終わった後、みんなで観るテープにも、あれ、ついてるんですよ。私の顔が出る前にどこかトイレとか、逃げたいなって思うんですけど(笑)。毎回、一応、みんな「おっ」とか「出たぞ!」とか反応してくれるんですよ(笑)。自分の顔をテレビで見るのが恥ずかしくてというか、照れるというか、逃げ出したくなって。お芝居の声はいいんですけど。なにしろ、CMに出してもらうのが初めてなんで。まだ、テレビの中で自分を見慣れてないという感じですかね(笑)。

――シリーズ通して印象深かったキャラクターは?

田中 はい、ふたり、いるんですよ。私、やっぱり定光がいちばん好きなんですよ~。なんて言ったらいいのかな、理想の恋人って感じで。ちょっとヤンキーで、汗臭そうで、でも強くって。もう「男!」って感じで。恋人としては理想ですね。それから駆崙が好きなんですよ。すごく好きで。かわいい、カッコいいで。カッコカワイイ? 乗りたいし、ペットみたいにしたいし。駆崙の存在全部が好きですね。「アニキ~」とかって、いつも 定光に言ってるじゃないですか。私のこと、「アネキ~」とか言ってなついてきたら、ホントかわいいだろうなって思って。どっか行きたいとか言ったら、「どこでも行きますぜぇ~」とか言ってくれたり。あ、やっぱりかわいい? そんなことを想像しながら、いつもニヤニヤしながらアフレコしてるんですよ。だから、きっとほかのキャストの人とか、私のことよっぽど変な人だと思ってると思うんですよ(笑)。駆崙役の声優(山崎樹範)さんもなりきって演ってらっしゃるから、横で聞いてると、ホントにかわいくて。機械に心があって、子供みたいに甘えてくるって、すごく嬉しい感じがしませんか?

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