河童のクゥと夏休み

アニメ
平成19年度(第11回)文化メディア芸術祭
アニメーション部門 大賞 受賞

第62回毎日映画コンクール アニメーション部門
アニメーション映画賞 受賞

第31回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞 受賞
キネマ旬報ベスト・テン 日本映画第5位
キネマ旬報ベスト・テン 読者選出日本映画8位
なあ、こういち。
オメエに
あえてよかった。

夏休み前のある日、小学校の帰り道に上原康一は大きな石を拾った。持ち帰って水で洗うと中から何と河童の子供が!!第一声は「クゥ?!!」。康一はこの河童を「クゥ」と名付ける。クゥは康一たちと同じ言葉を話し、何百年もの間、地中に閉じ込められていたことがわかる。最初は驚いた家族もクゥを受け入れ、クゥのことは秘密にしようと決める。

クゥと康一は、一緒にお風呂に入り、食卓を囲み、同じベッドで寝る。クゥは相撲が得意で、康一の父・保雄も投げ飛ばす怪力の持ち主。だがある日、クゥが仲間のところに帰ると言い出した。康一はクゥの仲間を探す為、河童伝説の残る遠野へ、クゥを連れてはじめてのひとり旅をすることに。豊かな自然に囲まれた遠野は、河童が暮らすには最高の場所に見えた。きれいな川で生き生きと泳ぐクゥの姿に、「クゥ、マジすごいよ!!」と康一は大興奮。しかし河童を見つけられないまま旅は終わった。
遠野から戻ると、家の近所に記者が!!噂の河童を見せろと、無理やり写真を撮られてしまった! クゥの存在が世間に知られ、テレビ出演の依頼が殺到。隠し続ける訳にもいかず、康一たちと共に出演したクゥだが、その番組のゲストが、遠い昔、クゥのお父さんを殺した人間にそっくりだった。クゥが驚き、強い恐怖を感じたその時、スタジオの照明が一斉に割れた! 人間に怯えて逃げ出したクゥは、人のいない場所を求めて東京タワーを昇りはじめる。タワーの上から見える世界に、「静かなところなんてどこにもない。ここは人間の巣だ。もう、くたびれた。父ちゃんのところへ行きたい・・・」。
そうクゥが呟いたその時・・・・・・!!
©2007木暮正夫/「河童のクゥと夏休み」製作委員会