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■風魔小太郎 ふうまのこたろう
→ex: 風魔の一族
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相模箱根山に活動した、相州乱破(波)と呼ばれる忍者集団「風魔」の頭目。風魔忍軍において頭領は代々この名を継承する。生没年出生共に不詳。一説に、出自は菅原道真の血を引く田代冠者信綱で、その一党は源義経を助けたとも。北条家の諜報活動を担い、北条家滅亡後は江戸に入り盗賊となるが、捕らえられて火あぶりに処せられたと伝えられる。
歴史上では、「立ちすぐり居すぐり」のエピソードで有名。
その容貌について、江戸時代の書物「北条五代記」より以下に抜粋しておく。
「北条氏直に仕えた風魔小太郎は、乱波の大将也。長七尺二寸のかくれなき大男、手足の筋骨荒荒しく、ここかしこに村こぶ有て、眼はさかさまにさけ、黒髭にて、口両脇へ広くさけ、きば四つ外へ出たり」

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■大日如来の母珠 だいにちにょらいのもしゅ
→ex: 数珠
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母珠とは、数珠の珠の中で、T字型に穴の空いている大きな珠のことで親珠とも言う。
一般に母珠は「ダルマ・ダーマ」、則ち梵語で「法」とされている。「法」とは宇宙や大自然の摂理のことで、人を生かしめている根源的な命を表わす。
直江が高耶の口内に移した母珠には大日如来の像が入っていた。密教において、大日如来は「偉大な輝くもの」を意味し、法界の真理そのものをあらわす絶対的中心の御本尊。宇宙根本の仏である。

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■地気 じけ
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土地に残った昔の人間の残留思念・霊気・現在の住人の意識などが醸し出す土地独特の《気》。鉱脈・水脈などのパターンにも左右される。《地気》そのものに人為的に手をかけることで大量の人間の意識を操作することもでき、《地気》操作を目的とした結界が《地気結界》。

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■ナウマク・サンマンダ・ボダナン・インドラヤ・ソワカ
なうまく・さんまんだ・いんどらや・そわか
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帝釈天の真言。必勝成就を司る。
帝釈天は、武器である金剛杵を持つことから、ヒンドゥー教神話では戦闘の神、後に仏教では仏法を守護する善神となった。武器の金剛杵は自然現象の稲妻を表す。

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■弥勒菩薩の根本陀羅尼 みろくぼさつのこんぽんだらに
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蘭丸が譲の力を解放させる際に用いた。
ナウボウ アラタンナウ トラヤヤ ナウマク アリヤ バロキテイ ジンバラヤ ボウジサトバヤ マカサトバヤ マカキャロニキャヤ タニャタ オン マイタレイ マイタレイ マイタラ マナウセン マイタラ サンバンベイ マイタロ ドバンベイ マカサンマヤ ソワカ
意味は「三宝に帰依します。聖観自在菩薩摩訶薩大悲尊に帰依します。慈愛 慈愛 慈愛の意味を有し慈愛より生じ 慈愛が生じる 大本誓よ スヴァーハ」

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■オン・アミリタテイゼイ・カラ・ウン
おん・あみりたていぜい・から・うん
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阿弥陀真言。
往生浄土、敬愛を意味する。「炎の蜃気楼」では懲縛鞭を使う際唱える真言。

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■矢立ての杉 やたてのすぎ
→ex: TOURS「箱根」
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北条が三郎景虎の魂を木縛しようとした杉の木。箱根神社の御神木。
箱根神社(権現)境内にあり、神奈川の名木100選。
平安時代に征夷大将軍坂上田村麻呂が蝦夷平定に、また陸奥守源頼義が安倍氏追討に際してこのスギに表矢を献納したと伝えられている。幹はまっすぐに高く伸びて樹勢も旺盛である。
樹高35メートル、胸高周囲6.0メートル、樹齢約1200年(伝承)。

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■大祓詞 おおはらえのことば
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三郎景虎の魂を「矢立ての杉」に木縛する儀式の冒頭で唱えられた。
罪や穢れを祓うための祝詞。文体は末文が「…白す」で終わる奏上体。
祭典において神を招く前に心身の罪穢を祓うことを「修祓」といい、この「修祓」の場にて神職が秦上する。道具としては大麻、切麻、米・塩・塩水などを用いる。
祝詞のなかで最も重要視されており、約九百字の文章の中に信仰及びその生活の知恵の要点が盛り込まれている。
原文は927年の「延喜式」に集録。成立したのは661年頃と言われ、祭祀官中臣氏が朱雀門で宣読していたことから「中臣の祓」とも言われている。


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