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企画を数値で分析し、 多岐にわたって作品を支える
企画を数値で分析し、多岐にわたって作品を支える
企画推進部は、プロデューサーが新しい企画を立ち上げるときに、各二次利用部門から売上予測を集め、作品の条件と照らし合わせて、プロジェクトの収支を試算するという役割を担っています。アニメだけではなく、舞台や作品イベント、CD商品等の試算も作成しています。
定期的に新規企画の社内会議が行われていて、企画推進部で作成した試算をもとに、企画の承認が行われます。この会議に向けて、作品のプロデューサーと相談を重ね、様々な調整をしながら、利益を最大化するよう試算を整えていきます。地道な細かい作業の積み重ねで、正確さと根気が問われる仕事ではありますが、その分数字を通して作品づくりを支えるやりがいを感じています。
ほかにも、広告代理店や放送局との窓口として、番組の放送時期の管理や編成、CM進行等も私たちの部署で担当していて、納品スケジュールの調整などもこちらで引き受けることがあるのですが、作品の制作スケジュールに変更があった場合は広告代理店や放送局にもご相談をして、納品スケジュールを調整し直すこともあります。
数値で測ることによって、 作品の見え方が変わった
数値で測ることによって、作品の見え方が変わった
企画推進部は少人数の部署で、私を含めて3人になります。少人数だからこそ、情報共有をスムーズに行えて、柔軟に対応することができます。問題や確認事項があると、その都度相談して密にコミュニケーションをとり、それぞれの業務を進めています。私はこの部署に来て4年目になるのですが、キャリアが一番短く、先輩方は各業務のプロフェッショナルなので、日々学ぶことばかりです。
私はこれまで制作や宣伝の業務を経験してきましたが、企画推進部では作品が数字で可視化されているので、作品を見る視点が変わりました。作品のジャンルやスタッフィング等によって、配信が強かったり、海外で人気があったり、と各作品ならではの強みが具体的に見えてきます。
そういった作品の傾向をしっかりと捉えることで、企画の方向性が変わってきますし、収支のバランスをどこで取るべきなのかも変わってくる。作品を戦略的に世に送り出すための大事なポジションを担わせてもらえているなと感じています。
数字で読む、
作品の可能性
目指すは、会社の生き字引!?
企画推進部は細かい調整が必要になる業務が多いので、情報や数字、条件を正確に扱い、間違えることなく慎重に扱える人が向いていると思います。密にコミュニケーションを取り、確認をとって進められる人がこの部署で活躍できるかもしれません。試算を作る上で、ひとつの誤りが損益に影響してしまうため、些細な疑問であっても必ず確認をするようにしています。
また知識を深める意欲があり、新しいことを学び続ける姿勢も重要だと感じています。市況の変化に伴い、アニメビジネスの構造も変わってきているので、そういった変化に合わせて吸収し続けられる人ほど、精度の高い判断ができるのではないかと思います。
私が最初にこの部署に配属されたときは、印税や著作権等のビジネス面の知識が全くなかったですし、試算をどのように作るのかもわからなかったので、先輩に一から指導をしてもらい、実際の作業の中で少しずつ覚えていきました。
アニメビジネスや音楽著作権等の参考書籍を読んだりもしましたね。配属当時より知識や経験は増えていますが、先輩方に比べるとまだまだ浅いなと感じることが多いです。もっともっと知識やスキルを身に付けていきたい。ゆくゆくは会社の生き字引のような存在になって(笑)、会社を支えていきたいと思っています。
学生の皆さんには、たくさんのエンタメに触れておいてほしいです。アニメでも、ゲームでも、アイドルでも、お笑いでも、スポーツでも、興味のある事ならどんなことでも良いのですが、エンタメに触れることで得られる気持ちはかけがえのないもので、学生時代に触れたからこそ抱く感情もあると思います。その後、エンタメの業界に入ったときに活かすことができるものです。
辛いことがあっても、そのエンタメから得た思いが心の支えになることもある。時間があるときに、色んなジャンルのエンタメを浴びておいてほしいですね。
文・取材:志田英邦/撮影:干川 修
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