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自分が作ったグッズをファンのもとへ
私はMD企画部でグッズを制作するチームに所属しています。もともと同じグループのフィギュアを制作するチームにいまして、今年の5月に異動しました。現在はキャラクターのぬいぐるみを作ったり、アクリルスタンドを作ったり、いわゆる雑貨を制作しています。
担当作品としては、アニプレックスで運営しているスマートフォン向けゲーム作品のグッズ制作をメインで担当させてもらってます。社内にゲームの運営チームがあるのですが、そのチームと打ち合わせをしながら、どのタイミングでどのキャラクターのどんなグッズを出すかを相談しています。グッズの企画を立案したら版元へ申請·監修作業をお願いして、グッズを作っていきます。
現在担当している作品は、MD企画部3人でグッズ制作を担当していて、そこに上司の課長がチームを見てくれています。
先日まで担当している作品のライブが開催されていたのですが、私はその会場で販売されるグッズを作っていまして、160以上の商品を扱っていました。ちなみに、タイトルによってはひとりで担当するものも多いですし、一度に400商品以上を扱っている人もいるので、うちの部署ではこの商品数が必ずしも多くはないんです。
ライブでは事前通販の商品もあったので、だいたいライブの半年以上前から準備を始めていました。そこからライブ当日に販売される商品、事後通販で追加される商品もあるので、ライブのギリギリまでグッズを作り続けています。
グッズを制作するときは、ソニーミュージックグループのソニー・ミュージックソリューションズ(SMS)とごいっしょしています。私が「こういうものを作りたい」という企画をSMSにお伝えして。お客さんから受注を取ったら、SMSに製造をしていただくというかたちで進めています。リアル開催のイベントでグッズを販売するときは、販売もSMSに委託していることが多いです。
リアル開催のイベント以外にも並行して様々なグッズ制作を進行しています。担当作品ではキャラクター22人のお誕生日がそれぞれにあるので、お誕生日の深夜12時からバースデーを記念したグッズを販売しています。22人のキャラクター分のお誕生日があるので、バースデーグッズだけでもひと月にだいたい2名分のグッズを毎年毎回制作しています。
担当作品に限らずですが、グッズを作る際はデザインのトンマナに注意しながら、キャラクターが平等に同じ扱いになるように作るようにしています。このキャラクターだけ商品数が多いとか、デザインが違うとなると、該当のキャラクターだけ優遇しているのではないかと思われてしまう。作品の世界観を崩さないように丁寧にグッズを作っています。
自分が作りたいものを作れる場所
MD企画部のグッズチームはだいたい10人くらい、アシスタントも入れると15人前後になります。担当タイトルはクールによって担当作品数に偏りが出ないように決められることが多いです。
メンバーそれぞれにジャンル得意不得意があるので、その得意なところを活かすことを前提にして担当していますね。フィギュアチーム在籍時は「フィギュア化したい!」と思ったキャラクターを社内プレゼンし、商品化させてもらうことが多かったです。
フィギュアチーム在籍時にあるアニメ作品の1/7スケールフィギュアを作ったときは、話題となっているタイミングに最速でフィギュアを出すことができたので、想定していた以上にすごく人気が出たんです。アニプレックスオンラインで予約初日に結構な数が入ってそれがとても記憶に残っています。
過去に企画した雑貨だと、バレンタインに合わせて企画したルームフレグランスにかなりの反響があり、個人的にも初めて香りものの商品を企画したので記憶に残っています。
28種の香りを決めるために、香料について勉強してメーカーさんのところへ赴いて50種類上の香料を嗅いで途中で鼻が利かなくなってきたのもいい思い出です。また、今回のライブではライブでしか出せないようなオーロラステッカー&ボディーシールセットを販売できたのも良かったです。
世界観のまま、
作品の魅力を形に。
働きやすい環境で次の一歩を
私は2024年7月末から1年弱くらい産休でお休みをいただいていたんです。うちの部署は上長が女性でお子さんがいらっしゃるので、すごく親身になってくださって。イベント前は忙しい部署なのですが、いろいろと調整をしてくださったので、しっかりと休みを取ることができました。産休から業務に復帰してしばらくは仕事のペースをつかむまでは大変だったのですが、リモートワークによる在宅勤務などをうまく使って、仕事ができています。
これまでは在籍していたチーム的にフィギュアとゲームのグッズしか作っていなかったので、アニメ作品を担当し、作品の新しい魅力を掘り下げるようなグッズ作りをしてみたいなと思っています。アニメーション制作スタジオと連携することで、描き下ろしなどいろいろな展開ができると思うので、そういったところに挑戦したいなと。
また、今までハンドクリーム等の美容系商品や高価格系の商品などにはあまり手を出したことがないので、そういった作った事のない商材の商品化にも挑戦してみたいです。
私は就職活動のときに、面接が苦手でした。面接官を前にすると、緊張して変な言葉づかいになりそうだったので、事前に想定する問答を文章に書きだしておいて、それを覚えていくようにしていました。面接が苦手でも、そうやって乗り越えることもできるので、就職活動を頑張って乗り越えてください。
文・取材:志田英邦/撮影:干川 修
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